小野不由美『東亰異聞』

東亰異聞 (新潮文庫)

東亰異聞 (新潮文庫)

ファンタジーであり、ミステリーであり、推理ものといった不思議な本。
序盤のファンタジーは読み慣れない事もあって読みづらかった。
夜を住処にした魑魅魍魎の話といった感じで、それが羅列されるように出てくる。
それが中盤からミステリー調になった。
摂関家のお家騒動といった様子で何か普通の話になってきたと思った。
しかし、怒濤の終盤が待っていた。
最後の方は本当に圧巻。


ちなみに明治の話で現実っぽいけれど、「東京」ではなく架空都市「東亰」のはなし。
面白い世界観だった。
ミステリーだから詳細は書けないけれど、ファンタジーに抵抗が無ければ是非おすすめかな。
ちょっと最後の展開が早すぎて、読み直さないと理解できない事もあったけれど。